今日、一つのことに気付きました。今日は9月1日、すなわち「新宿歌舞伎町ビル火災事件」からちょうど9年なのですな。前回のエントリー(ホテルニュージャパン跡地はそれからどうなったのか)で触れたのもあるので、こちらも軽く振り返ってみたいと思います。
2001年9月1日午後1時頃、新宿歌舞伎町にある雑居ビル「明星56ビル」で火災が発生します。発生元は3階のゲーム麻雀店「一休」。そこから瞬時に煙が充満してゆき、4階のセクシーパブ「スーパールーズ」にも充満してゆきます。
結果、44人が死亡、3人が重症を負うという大惨事となり、戦後有数の火災事故となってしまいます。
■重大ニュース参考記事:新宿・歌舞伎町ビル火災 44人死亡、3人負傷 放火、ガス漏れ捜査(01年9月1日掲載) - 毎日jp(毎日新聞)
ここまでの大惨事となった理由は、まず、火災報知器が悪戯の誤作動が多いためにもともと切られており、作動しなかったこと。そして窓は板が打ち付けられてそこから煙が出ていかず一酸化炭素が充満したこと(死因の多くはその中毒)、そして人間が出ていくことも出来なかったこと、さらに階段では荷物や備品(ロッカーなど)が散乱し、事実上通れないようになっており、それで避難経路が事実上皆無だったことなどがあります。 さらにあとでわかったことでは、防火管理者が置かれておらず、さらに避難誘導訓練も行なわれてなく、提出が義務付けられていた消防計画の届け出もなかったとのことでした。
この事件においては、そもそも火災がどのように発生したのかが謎とされてきました。出火元は3階のガスメータ付近がと見られているようですが、電気系統のトラブル、タバコの火、そして故意の放火が推測されました。そして放火説では、メーターがはずされていたとか、そこから立ち去った人間がいる、などの噂も流れます。ただ、3階の店舗が違法ギャンブル店で顧客名簿も偽名であり、特定が非常に難しかったなどのこともあり、現在でも真相は不明となっています。ただ、「現場から逃げた人がいる」という話が、真偽がわからず噂のように残っているだけです。 皮肉にも、この9月1日は、78年前になる1923年に関東大震災が起こり、その後「防災の日」とされた日でした。
■参考:防災の日 - Wikipedia
この頃には既にインターネットはそれなりに広まりつつあり(2ちゃんねるも開設済み)、このことはあちこちで話題にもなりました。
ただ、その年最大級のニュースとなる大惨事は、その後沈静化してしまいます。その理由は何よりもその10日後に起こった事件があまりにも世界的にインパクトを与えたので。それは、アメリカ同時多発テロ事件(911)です。
■参考:アメリカ同時多発テロ事件 - Wikipedia
ただ、当然その後も捜査が進められます。その結果、2003年2月18日、ビルの所有会社のオーナーら4人が、防火管理を怠ったとして逮捕されました。 また同時に、遺族による民事訴訟も行なわれます。その間、ビルには東京消防庁使用禁止命令が出され、さらに民事裁判の過程で保全命令が出されたために、そのまま解体されず火事の状態のままにされることとなります。その後保全命令が解かれた2006年に解体されるのですが、それまで5年間近く家裁の状態のまま放置されていたので、私もこの前をたまに通る度にこの火事のことを思い出しました。下はWikipediaにあった、その当時のビルの写真。
■画像参考:ファイル:Kabukicho fire-accident-building (1).JPG - Wikipedia
その後、2006年4月、民事における和解が成立。和解金は10億くらいにもなると言われています。
■「和解、終わりでない」 歌舞伎町ビル火災で遺族
さらにその後、刑事裁判の判決も下り、3名に執行猶予行きの有罪となりました。
■歌舞伎町ビル火災の判決要旨 東京地裁 - 47NEWS(よんななニュース)
そして2006年中にそのビルは取り壊され、更地となります。現在は再開発が進められているようです。
さて、この事件、法的にも大きな影響を残しました。まずは消防法が2002年10月に大幅に改正されたこと。ビルを管理する人物に防災のための義務が多く与えられることになります。具体的には防火管理の徹底で、自動火災報知設備の設置義務対象も拡大されました。さらにそれに対する行政の権限も強くなり、消防署が事前通告なく立ち入りが可能になりその場で避難障害物の撤去命令が出せるようになるなどの違反是正の徹底、罰則の強化などがなされました。
さらに、新宿、とりわけ歌舞伎町では、石原都知事の指令により、浄化作戦が始まり、防犯カメラ設置、風俗営業法改正などがなされ、違法店舗が多く検挙されることとなります。
ただ、この事件が契機か、というと、もともとの石原都知事の政策に都庁お膝元の歌舞伎町浄化作戦があったこともあり、違うとも言えますが。
そして、事件の真相については今なおはっきりとはしていません。 事件についてはいまだに捜査中らしく、事故の線、そして事件(放火)の線両方からなされていると言われています。一時期、他の事件での犯人が放火と関係があるかという報道もなされましたが、その後ニュースはありません。
■参考:歌舞伎町・明星56ビル火災
ちなみに事件が放火だったとすると、放火殺人の時効は15年で、成立日は2016年8月31日でしたが、現在はさらに延長されて、少なくとも25年にはなっているようです。
そして、毎年今の時期、現場に献花がされるようです。今日もやはりあるのでしょう。
■参考:9月1日、歌舞伎町ビル火災(明星56ビル)から6年目-「天国へ旅立った44人の尊い命を無駄にしないで下さい」-:歌舞伎町るねっさんすBlog by てらたにこういち:So-netブログ
そういえばこの事件より先、都内の狭いビルではかなり階段とかに気を遣うようになっていますね。昔は火災報知器が事実上隠されていたところも多かったのに、今はちゃんとそのスペースは開いている感じですし(歌舞伎町がどうなのかはよくわかりませんが)。
火事は知らないうちにやってくることが多くあります。今日は前述のように防災の日でもあります。普段気のつかないところでも、万一のことを考えて注意することが必要でしょう。
■参考:歌舞伎町ビル火災事件(事件史探求)
■参考:新宿歌舞伎町ビル火災
■参考:裏の裏は、表…に出せない! 歌舞伎町ビル火災事件の闇
■参考:9月1日、歌舞伎町ビル火災(明星56ビル)から6年目-「天国へ旅立った44人の尊い命を無駄にしないで下さい」-:歌舞伎町るねっさんすBlog by てらたにこういち:So-netブログ
■参考:歌舞伎町ビル火災 - Wikipedia
2001年9月1日の大惨事
2001年9月1日午後1時頃、新宿歌舞伎町にある雑居ビル「明星56ビル」で火災が発生します。発生元は3階のゲーム麻雀店「一休」。そこから瞬時に煙が充満してゆき、4階のセクシーパブ「スーパールーズ」にも充満してゆきます。
結果、44人が死亡、3人が重症を負うという大惨事となり、戦後有数の火災事故となってしまいます。
■重大ニュース参考記事:新宿・歌舞伎町ビル火災 44人死亡、3人負傷 放火、ガス漏れ捜査(01年9月1日掲載) - 毎日jp(毎日新聞)
ここまでの大惨事となった理由は、まず、火災報知器が悪戯の誤作動が多いためにもともと切られており、作動しなかったこと。そして窓は板が打ち付けられてそこから煙が出ていかず一酸化炭素が充満したこと(死因の多くはその中毒)、そして人間が出ていくことも出来なかったこと、さらに階段では荷物や備品(ロッカーなど)が散乱し、事実上通れないようになっており、それで避難経路が事実上皆無だったことなどがあります。 さらにあとでわかったことでは、防火管理者が置かれておらず、さらに避難誘導訓練も行なわれてなく、提出が義務付けられていた消防計画の届け出もなかったとのことでした。
この事件においては、そもそも火災がどのように発生したのかが謎とされてきました。出火元は3階のガスメータ付近がと見られているようですが、電気系統のトラブル、タバコの火、そして故意の放火が推測されました。そして放火説では、メーターがはずされていたとか、そこから立ち去った人間がいる、などの噂も流れます。ただ、3階の店舗が違法ギャンブル店で顧客名簿も偽名であり、特定が非常に難しかったなどのこともあり、現在でも真相は不明となっています。ただ、「現場から逃げた人がいる」という話が、真偽がわからず噂のように残っているだけです。 皮肉にも、この9月1日は、78年前になる1923年に関東大震災が起こり、その後「防災の日」とされた日でした。
■参考:防災の日 - Wikipedia
10日後に起きた世界的事件
この頃には既にインターネットはそれなりに広まりつつあり(2ちゃんねるも開設済み)、このことはあちこちで話題にもなりました。
ただ、その年最大級のニュースとなる大惨事は、その後沈静化してしまいます。その理由は何よりもその10日後に起こった事件があまりにも世界的にインパクトを与えたので。それは、アメリカ同時多発テロ事件(911)です。
■参考:アメリカ同時多発テロ事件 - Wikipedia
長い間焼け跡のまま残されたビル
ただ、当然その後も捜査が進められます。その結果、2003年2月18日、ビルの所有会社のオーナーら4人が、防火管理を怠ったとして逮捕されました。 また同時に、遺族による民事訴訟も行なわれます。その間、ビルには東京消防庁使用禁止命令が出され、さらに民事裁判の過程で保全命令が出されたために、そのまま解体されず火事の状態のままにされることとなります。その後保全命令が解かれた2006年に解体されるのですが、それまで5年間近く家裁の状態のまま放置されていたので、私もこの前をたまに通る度にこの火事のことを思い出しました。下はWikipediaにあった、その当時のビルの写真。
■画像参考:ファイル:Kabukicho fire-accident-building (1).JPG - Wikipedia
その後、2006年4月、民事における和解が成立。和解金は10億くらいにもなると言われています。
■「和解、終わりでない」 歌舞伎町ビル火災で遺族
さらにその後、刑事裁判の判決も下り、3名に執行猶予行きの有罪となりました。
■歌舞伎町ビル火災の判決要旨 東京地裁 - 47NEWS(よんななニュース)
そして2006年中にそのビルは取り壊され、更地となります。現在は再開発が進められているようです。
消防法の改正など法的な影響
さて、この事件、法的にも大きな影響を残しました。まずは消防法が2002年10月に大幅に改正されたこと。ビルを管理する人物に防災のための義務が多く与えられることになります。具体的には防火管理の徹底で、自動火災報知設備の設置義務対象も拡大されました。さらにそれに対する行政の権限も強くなり、消防署が事前通告なく立ち入りが可能になりその場で避難障害物の撤去命令が出せるようになるなどの違反是正の徹底、罰則の強化などがなされました。
さらに、新宿、とりわけ歌舞伎町では、石原都知事の指令により、浄化作戦が始まり、防犯カメラ設置、風俗営業法改正などがなされ、違法店舗が多く検挙されることとなります。
ただ、この事件が契機か、というと、もともとの石原都知事の政策に都庁お膝元の歌舞伎町浄化作戦があったこともあり、違うとも言えますが。
事件のその後の情報
そして、事件の真相については今なおはっきりとはしていません。 事件についてはいまだに捜査中らしく、事故の線、そして事件(放火)の線両方からなされていると言われています。一時期、他の事件での犯人が放火と関係があるかという報道もなされましたが、その後ニュースはありません。
■参考:歌舞伎町・明星56ビル火災
ちなみに事件が放火だったとすると、放火殺人の時効は15年で、成立日は2016年8月31日でしたが、現在はさらに延長されて、少なくとも25年にはなっているようです。
そして、毎年今の時期、現場に献花がされるようです。今日もやはりあるのでしょう。
■参考:9月1日、歌舞伎町ビル火災(明星56ビル)から6年目-「天国へ旅立った44人の尊い命を無駄にしないで下さい」-:歌舞伎町るねっさんすBlog by てらたにこういち:So-netブログ
二度と起きて欲しくない大惨事
そういえばこの事件より先、都内の狭いビルではかなり階段とかに気を遣うようになっていますね。昔は火災報知器が事実上隠されていたところも多かったのに、今はちゃんとそのスペースは開いている感じですし(歌舞伎町がどうなのかはよくわかりませんが)。
火事は知らないうちにやってくることが多くあります。今日は前述のように防災の日でもあります。普段気のつかないところでも、万一のことを考えて注意することが必要でしょう。
■参考:歌舞伎町ビル火災事件(事件史探求)
■参考:新宿歌舞伎町ビル火災
■参考:裏の裏は、表…に出せない! 歌舞伎町ビル火災事件の闇
■参考:9月1日、歌舞伎町ビル火災(明星56ビル)から6年目-「天国へ旅立った44人の尊い命を無駄にしないで下さい」-:歌舞伎町るねっさんすBlog by てらたにこういち:So-netブログ
■参考:歌舞伎町ビル火災 - Wikipedia


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